日本以外のフィギュア事情

アクションフィギュア

スーパーマン

アメリカで日本のフィギュアに相当するアイテムがなんと呼ばれているか、これは 海外旅行に行った事のないない人や欧米に海外出張をした経歴を持たない人には 難しい質問になるでしょうが、正解はアクションフィギュアです。 スパイダーマンやスーパーマン、バットマンなどのアメリカンコミックに興味を 持っている大人ならG.I.ジョーもご存知でしょう。 アメリカの子供が好きそうなアニメやらには全く気を惹かれない人だと知らない かもしれませんが、結構有名なのでこの機会に覚えておくといいかもです。 アクションフィギュアの代表作がそのG.I.ジョーで、それまではほんの限られた 関節部分しか可動させられなかった人形ですが、G.I.ジョーの登場で人間と同じ 位関節を曲げることができるようになりました。 それにより様々なポーズを取らせることもできるようになって全米のボーイが 欲しがる人気アイテムになった、画期的な商品です。 可動部分の多さからアクションフィギュアと呼ばれるようになったこの手の商品は、 G.I.ジョー以外にアニメのヒーローなども発売されていきます。 どこの国でも男の子はこんなオモチャに憧れて痺れるもので、動かせる関節が多い 程長時間楽しんで遊べるのです。 日本でもそうしたことに特化した商品が開発されますが、フルアクションフィギュア とやはり動きを強調した呼び方をされますし、世界共通で男の子はアクションに 強く惹かれるようです。

ドール

玩具用の人形をヨーロッパの方ではドールと呼びますが、イメージとしてはリカ ちゃん人形のようなタイプを頭に浮かべる人が多そうです。 日本でも使われる言葉ですがドールとフィギュアの違いは明確にされておらず、 その点ヨーロッパでは人形っぽいものはとりあえずドールとしておけばほとんど 上手く事が運びそうな万能感があるので使いやすそうです。 日本国内でドールに分類されそうなのは何かと考えると、ビニール製のフィギュア は違いそうですしぬいぐるみもやっぱり違います。 女性の好みそうな着せ替え人形ならドールでよさそうですが、別に男性の中にも 着せ替え人形の愛好家はいますので女の子向けの玩具をそう呼ぶわけでもなく、 脱がせたり着せたりできるリカちゃん人形っぽいやつがドール、と呼べそうです。 一応業界では着せ替え出来るかという点以外にも、毛が生えているか、関節を 曲げることはできるか、ということも含めて分類するようですが、はっきりとした 境界線は今のところないのが実情のようです。 なので自分はアクションフィギュアだと思っていた物でも人によってはドールに 分類するかもしれませんし、これはドールだろうと自信をもっていた人形を買取 してもらうために持ち込んだら、「このフィギュアなかなかいいね、高く買い 取らせてもらうよ」とフィギュア扱いされることもあるでしょう。 まだまだ日本では浸透していないドールという呼称ですが、西洋では昔から 使われているので謙虚に学ばせてもらいましょう。

メタルフィギュア

日本ではあまり耳にしないメタルフィギュアですが欧米では日常的に使われる単語 で、少年の耳に入ったらグルンと凄い勢いでこっちを振り返るような子供が大好き な玩具ということは日本ではあまり知られていないようです。 メタルと付くからには金属っぽい材質であろうと予想は出来ますがそのとおりで、 ホワイトメタルのような硬度に長けていない合金を加工して作られています。 なのでぶつけてもあまり痛くは無く、幼い男子にも安心して遊ばせることができる とアメリカのママさん達の評判も上々のようです。 どんなにメタルという単語に胸が躍ろうとも、重量感溢れるカチンカチンの硬い フィギュアでは危険すぎて大人はともかく幼児や少年に扱わせるのは問題が発生 しそうで、あまり売れ行きも伸びそうもありません。 なので安全性に配慮して柔らかめの合金を使用しているのでしょうが、この心配り がメタルフィギュアの普及に大きく貢献していることは万人の知るところです。 男の子が遊ぶオモチャは壊れにくいことも求められますが、衝突した時のことを 考えると人体が破壊されるよりもオモチャが壊れてくれたほうがいいに決まってます。 ガラスケースにしまっておく類のフィギュアなら極めて硬かろうが重かろうが、 尖っていようが切れ味抜群であろうが構わないでしょうが、手にとって遊ぶような フィギュアだとそうもいきません。 フィギュアにもいろいろな用途があるということですね。